光るタンパク質・緑色蛍光タンパク質(GFP)

光るタンパク質・緑色蛍光タンパク質(GFP)

ここでは緑色蛍光タンパク質(GFP)のペーパーモデルを作って、GFPの構造と機能について学びます。

  1. GFPって何? - 分子の紹介
  2. GFPのペーパーモデルを作る - ペーパーモデルの型紙とその作り方

1. GFPって何?

緑色蛍光タンパク質(Green Fluorescent Protein、GFP)は1980年代の初め、オワンクラゲ(Aequorea victoria)から初めて単離されました。このクラゲは北太平洋の冷たい海に生息しているクラゲで、青い光を出す「エクオリン」(aequorin)という生物発光タンパク質を持っています。GFPはエクオリンから出た青い光を緑の光に変換します。クラゲが光っているとき、私たちははこの緑色の光を見ているのです。1990年代に入って、虫などの生物でGFP遺伝子を発現させる方法が開発され、分子はたる型をしていることも明らかになりました。海洋生物におけるGFPの機能については今でも推測の域を出ていませんが、生物学の分野では様々な用途が見つかりました。一例は、バイオマーカーです。GFPなどの蛍光タンパク質を使うと、ある細胞や生物において特定の遺伝子がどこで発現しているのかをうまく追跡できます。

GFP分子の中で蛍光を担っている部分は発色団(chromophore)と呼ばれています。下図左では灰色、青、赤の球で示した、たるの中心にある部分がそれです。GFP分子内にある3つの特定アミノ酸残基(65番スレオニン-66番チロシン-67番グリシン)の主鎖原子が特別な結合を作り、環状型の構造(下図右)になります。このタンパク質が青色光を吸収し、緑色光を発する上でこの環状化は重要です。

より詳しくは「今月の分子 - 緑色蛍光タンパク質(GFP)」(英語原文日本語訳)をご覧ください。

GFP (PDB:1EMA) GFPの発色団 (PDB:1EMA)
緑色蛍光タンパク質(GFP、PDB:1EMA) GFPの発色団

2. GFPのペーパーモデルを作る

下記画像のリンク先はGFPペーパーモデルのPDFファイルです。これを印刷してモデルを作ってみてください。作る過程でタンパク質の一次構造、二次構造、三次構造が分かるでしょう。

GFPペーパーモデルのPDFデータは、図または下記リンクをクリックするとダウンロードすることができます。

PDB 1ema: この構造の情報ページ(万見)

PDB 1ema: この構造の一般向け情報ページ(万見プライム)

作り方を解説した動画もあります(英語)

関連情報

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